ダブリューピーエー| WPA |

ダブリューピーエーとは、「Wi-Fi Protected Access」の略です。無線通信における暗号化技術のひとつです。WPA は TKIP 方式、より強力な AES 方式(WPA2)の暗号化を採用しています。WEP に代わる暗号化技術として期待が集まっています。

WPAは2002年10月にWi-Fi Allianceが制定したセキュリティーシステムで、暗号化プロトコルにTKIP、ユーザー認証にPSK、EAPを利用しています。TKIPはパケット毎に暗号鍵を更新するため、WEPに比べてはるかにセキュリティー強度が高くなっています。しかし、2008年11月にWPAで使われるTKIPに関して、通信の一部分について暗号解読成功例が報告されており、安全面での考慮が必要になってきています。このため、WEPと同様に、Wi-Fi AllianceではWi-Fi Certifiedプログラムにおいて、2014年以降TKIPの使用を中止する予定となっています。

WPA2

WPA2は、IEEE 802.11i規格に準拠したセキュリティー方式です。WPA2では、認証とデータ暗号化にAES(Advanced Encryption Standard)アルゴリズムをベースにしたCCMP(Counter Mode with Cipher Block Chaining Message Authentication Code Protocol)が採用されています。AESは暗号化としては非常に強力ですが、CPU負荷が高くなるので、通信速度の維持のためにはAES暗号化のためのハードウェアが実装されていることが重要です。またWPA2では、事前認証、認証キーの保持を行う方法が規定されているため、ローミング時の再認証が不要となり、ハンドオーバー時間を短縮することが可能です。

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